公的手続きの日は少し前の話
涼しい部屋画面に映るは坊主の野球少年
試合へのインタビューを受けている。
「夏だな」そんな事考えながら画面を見ていた。
慣れない名前を呼ばれ手続きを終わらせ、やるべき事が一つ片付いたことに一息つく。
変化の絶えない日々の中で仕事は少し落ち着きつつある。でも本を読む時間や映画を見る時間はまだ作れそうにない。
読みたい本、観たい映画、書きたいレポート、ばかり溜まってまだまだ時間は裂けそうにもない。
人と共存して暮らす事、公的な手続きや大人としての責務はやたらと時間がかかる。
それでもそこに時間を費やして何もない余裕な顔して笑うんだ。
1年前のキラキラオフィス街
煌びやかな街に足を止めない為の服と靴
完璧な上司と気の合う同期
あの世界にたまに戻りたくなる。
成績や売り上げにさして興味のない私には向いていない世界だった。人と競えず、手を抜けず、効率の悪い私を励まして応援してくれたあの娘達は今何をしているかな。
疲弊の中で何か前を向くものがあった私は確かに今より輝いていただろうな。
前を向く意味なんか考えている今なんかよりきっと。